対照で見せるわびさびの世界"へうげもの"
わびさび
日本人が持っている独特の感覚領域
舞い落ちる桜の花びらに
朧にかすむ月の輪郭に
人と人の関係性や
ふとした瞬間に現れる指先の所作にも感じる
「わびさび」
そのわびさびの世界をマンガにして表現していると思うのが(個人的な解析です)
「へうげもの」
(へうげものと書いてあるけど読みはひょうげもの)
言葉や表現するのがむずかしいわびさびの世界を
わびさびとは一番遠くて対照的な
力業とひょうげで見せる
マンガの舞台は信長、秀吉、家康の時代
唐、南蛮の美がもてはやされている時代に
千利休が日本独自の美を体系化したり読んでいて勉強になることも多い
マンガ自体の絵は個人的には上手ではない部類に入る気がする
しかし、豪快さと行きすぎた表現の絵のせいか
茶器や茶室の繊細さを妙に引き立てる
久しぶりに夜更かしを続けて睡眠不足になってしまうくらいはまったマンガでした。
(マンガだけじゃなくアニメもおもしろい)
へうげもの/Hyouge Mono OP3 - Ebi Sukui - YouTube
もう一方で
戦国時代という混乱の時代に
東洋の美と西洋の美という二つの美の潮流を吸収して日本オリジナルの美を確立していく物語として見ても面白い。
現代のクールジャパンにつながる
戦国の時代に花開いた日本オリジナルの
美の世界観
方向性や先行きが見えない現代
そんな時代だからこそ東洋の良さと西洋の良さを吸収して日本オリジナルの
新しい世界観が誕生するのは必然なのかもしれない・・・・